碁石川(読み)ごいしがわ

日本歴史地名大系 「碁石川」の解説

碁石川
ごいしがわ

名取川水系に属する。いずれも蔵王連峰北東麓に水源を発する、北から太郎たろう川・きた川・まえ川の三川が川崎町小野おの付近で合し当川となり、東流して仙台市赤石あかいし地籍で名取川に合流する。昭和四五年(一九七〇)に完成した釜房かまふさダムにより、前記三川は直接人造湖の釜房湖へ注ぐ形となり、現在はダム流出口から下流の川名となる。太郎川を含め流路延長二八・八キロ、流域面積六六・四平方キロ。天文一六年(一五四七)閏七月二四日の伊達稙宗証状(佐伯文書)に「こいし河のやな」とみえ、支倉新兵衛(忠常)に当川の簗漁の権利が与えられている。川漁は盛んだったとみえ、「柴田郡地誌」によれば、明治一七年(一八八四)頃には鮎八千尾・鱒二〇〇尾(支倉村)、鮎五千尾(小野村)などの漁獲があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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