磁気エネルギー(読み)ジキエネルギー(その他表記)magnetic energy

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精選版 日本国語大辞典 「磁気エネルギー」の意味・読み・例文・類語

じき‐エネルギー【磁気エネルギー】

  1. 〘 名詞 〙 ( エネルギーは[ドイツ語] Energie ) 磁界の中にたくわえられるエネルギー。磁束密度と磁界の強さで表わす。

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改訂新版 世界大百科事典 「磁気エネルギー」の意味・わかりやすい解説

磁気エネルギー (じきエネルギー)
magnetic energy

二つの磁石の間にはその間の距離磁極配置で定まる力が働いており,それに伴うポテンシャルエネルギーが存在する。これを磁気エネルギーと呼ぶ。例えば反発するような配置の棒磁石を近づけるのには仕事を加える必要があり,力学的エネルギーが磁気エネルギーに変わることになる。電磁気学の考え方では空間の場所ごとにエネルギーが蓄えられるとする。例えば磁場により磁化を誘起する仕事が磁気エネルギーになり,その磁化を生じた場所に蓄えられるとするのである。さらにその磁場をつくるためのエネルギーをも含めて磁気エネルギーを空間の場所で定義する。すなわち位置ベクトルrで指定される場所での磁束密度をBr),磁場をHr),体積要素をdvとして,磁気エネルギーは,

で表される(ガウス単位系)。wr)は,単位体積当りの磁気エネルギー,すなわち磁気エネルギー密度ということになる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「磁気エネルギー」の意味・わかりやすい解説

磁気エネルギー
じきエネルギー
magnetic energy

磁場のある空間にたくわえられているエネルギー。磁石と電流によって磁場がつくられているとき,磁気エネルギーは磁石だけによるものと電流だけによるものとの和に等しい。磁石だけによる磁場を Hm ,電流だけによる磁場を Hc とするとき,媒質空間の単位体積についての磁気エネルギーは,透磁率 μ が一定の場合,μ(Hm2Hc2)/2 となる。たとえば1つの電流回路がまわりの空間につくる磁場の全エネルギーは,電流を I ,回路の自己インダクタンスL とすれば LI2/2 である。

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