磐船神社(読み)いわふねじんじや

日本歴史地名大系 「磐船神社」の解説

磐船神社
いわふねじんじや

[現在地名]交野市私市九丁目

天野あまの川上流、巨岩が累積する磐船峡谷(府指定名勝)にある。天野川沿いの磐船街道を南に向かうと奈良県生駒いこま市。祭神は物部氏の祖神饒速日命および住吉四神。天磐船に乗った饒速日命が天降った地という伝説をもち、御神体とされる船形の巨岩をもって天磐船とみる。元禄二年(一六八九)当地を訪れた貝原益軒は「南遊紀行」に「岩舟とは、大磐方十間も有べし、長くして、舟の形ににたり、谷によこたはれり、其外家のごとく、橋のごとく、或は横はり、或側だてる大石多し、岩船石の南の面をけづり、住吉明神の字を彫つけて、麁布の戸帳を掛たり、其南の大石には、不動を彫付たり、六月晦日に、爰に参詣の人多しと云、岩舟石の下を、天川流通る、奇境也、凡大石は何地にも多けれ共、かくのごとく大石の多く一所にあつまれる処をいまだ見ず」と記した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「磐船神社」の解説

磐船神社

大阪府交野市にある神社。祭神は饒速日命(にぎはやひのみこと)。巨石「天の磐船」を神体とする。岩窟めぐりで知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

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