磯砂山(読み)いさなごさん

日本歴史地名大系 「磯砂山」の解説

磯砂山
いさなごさん

五箇ごか南方、現峰山町と現大宮おおみや町の境にあり、比治ひじ山・比沼ひぬま山・足占あしうら山ともいう。明治前は女人禁制の山であったと伝える。標高六六一メートル。頂からは日本海が眺望でき、また嵯峨愛宕山(現京都市右京区)も見える。竹野川中流の西側に枝状に延びた竹野川最大の支流鱒留ますどめ川と常吉つねよし川は、いずれも磯砂山塊から発している。

「丹後国風土記」逸文に「たにはのみち のしりの国丹波の郡。郡家西北の隅の方に比治ひぢの里あり。此の里の比治山の頂に井あり。其の名を真奈井まないと云ふ。今は既に沼と成れり。此の井に天女八人降り来て水浴みき」と記される比治山とみなす伝承がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の磯砂山の言及

【峰山[町]】より

…機械製造業も進出している。町域南部,大宮町との境にある磯砂(いさなご)山(661m)は,《丹後国風土記》逸文にみえる天女伝説の比治(ひじ)山にあたるといわれる。北近畿タンゴ鉄道,国道312号線が通じる。…

※「磯砂山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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