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社会システム論 しゃかいしすてむろん social system

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知恵蔵2015の解説

社会システム論

20世紀の社会学で中心的役割を果たした、社会を1つの全体的なシステムとしてとらえる理論。マルクス主義と並んで、社会を総体として捉える理論として注目された。創始者であるアメリカの社会学者パーソンズは、「構造-機能」分析という理論を展開し、社会全体を生命体のような1つの自己維持をめざすシステムとして捉え、このシステムには、富を生産し配分する機能、人々の意識を統合する機能等があるとした。しかし、社会を全体としてみる理論は個々人の実存的な意味について問うことができない、として反発も受けることになる。後に、ドイツの社会学者ルーマン社会システム論に「意味」という要素を取り込んだ。ルーマンによれば、世界とは、私たちが現実に体験できる事柄だけでなく、それを超えた可能性からなる複雑なものである。世界は多様な可能性をはらむ不確実なものであり、これを確からしいものにするために、私たちは意味によって世界を秩序づける。この秩序づけの働きが「複雑性の縮減」と呼ばれる。ルーマンは、社会システムは意味による秩序づけを行う相互のコミュニケーションとしてあり、これを前提として初めて個々人の行為やアイデンティティーが成立すると考えた。

(石川伸晃 京都精華大学講師 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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