神田信夫(読み)カンダ ノブオ

20世紀日本人名事典 「神田信夫」の解説

神田 信夫
カンダ ノブオ

昭和・平成期の東洋史学者 明治大学名誉教授。



生年
大正10(1921)年10月2日

没年
平成15(2003)年12月30日

出生地
京都府京都市

学歴〔年〕
台北高文科〔昭和16年〕卒,東京帝国大学文学部東洋史学科〔昭和18年〕卒,東京帝国大学大学院特別研究生〔昭和20年〕修了

主な受賞名〔年〕
日本学士院賞〔昭和32年〕「満文老〓本文篇の共同研究」,勲三等旭日中綬章〔平成7年〕

経歴
昭和21年東京帝国大文学部副手、24年助手、同年明治大学文学部助教授を経て、31年教授。46〜50年同大学附属図書館長、55〜59年文学部長を歴任。63年同大学理事、同年第14期日本学術会議会員。この間日本女子大学、東京大学、国学院大学などの各非常勤講師を務め、35年以降東洋文庫兼任研究員、57年文部省学術審議会専門委員、平成3年日本学術会議東洋学研究連絡委員会委員。また昭和38〜39年明治大学在外研究員として欧米各地の大学・図書館で史料の調査に当ったのをはじめ、研究・調査、学術交流の為度々中国、台湾に出張。清代史や満蒙史の研究を進め、満州語根本史料によって清代初期の史実解明。共同研究により「満文老〓」180巻の訳註を完成、続いて台湾の故宮博物館蔵「旧満州〓」を調査し、訳註を完成。著書に「清帝国の盛衰」「紫禁城栄光」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「神田信夫」の解説

神田信夫 かんだ-のぶお

1921-2003 昭和後期-平成時代の東洋史学者。
大正10年10月2日生まれ。神田喜一郎の子。昭和31年明大教授。専攻は清代史,満族史。満州語の根本史料により清朝初期を研究。32年「満文老档」の共同研究・翻訳で学士院賞。平成15年12月30日死去。82歳。京都出身。東京帝大卒。著作に「清帝国の盛衰」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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