神田青物市(読み)かんだあおものいち

百科事典マイペディア 「神田青物市」の意味・わかりやすい解説

神田青物市【かんだあおものいち】

江戸神田に設置された蔬菜市場。俗にヤッチャ場と呼ぶ。大坂天満(てんま)青物市と併称される。日本橋川・神田川,筋違(すじかい)橋をひかえた,水陸交通の要地である地に,江戸初期には青物問屋が集中。市場内に青物役所が設けられ,江戸城内の青物納入を担う御用市場であった。最盛期の18世紀半ばには青物問屋152人が営業していたが,以降次第に勢力を弱めた。江戸幕府とともに崩壊したが,明治に神田青物果物市場問屋組合ができ,1935年より東京市中央卸売市場神田分場として繁栄をみたが,1989年大田市場へ業務を継承し,約300年の歴史に幕を閉じた。
→関連項目青果市場

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旺文社日本史事典 三訂版 「神田青物市」の解説

神田青物市
かんだあおものいち

江戸時代,江戸神田に設けられた野菜市場
江戸初期より始まる。関西信州・北陸・東北をはじめ蝦夷地北海道方面青果物までここに集荷され,江戸府内に売られた。18世紀以降,青物の幕府御用を命じられ,拡大発展した。現在の青果市場(東京都大田市場)の前身

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