神経再生誘導チューブ(読み)しんけいさいせいゆうどうちゅーぶ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神経再生誘導チューブ」の意味・わかりやすい解説

神経再生誘導チューブ
しんけいさいせいゆうどうちゅーぶ

神経断裂欠損部分にはめ込み、つないで固定することで神経の再生を促して知覚機能を回復させるための医療用素材。日本の企業が開発したもので、国内ではすでに承認され健康保険適用となっている。チューブ内および外側に新たに開発された医療用コラーゲンが充填(じゅうてん)・塗布されており、これによって神経の伸長や再生を促進する。

 神経を損傷した場合の治療ではこれまで、患者自身の健常な部位の神経を採取して移植する自家神経移植や、切れた神経を直接つなぐ神経縫合などが行われてきた。しかし、健常部位に負担がかかることや痛みなどの後遺症が残ることなど、予後の問題も多かった。しかしこのチューブを使用する場合は、健常な部位の神経を採取する必要がないため施術時間が短くてすみ、顕微鏡下手術などの特別な施設を必要としないため多くの病院で手術を行うことが可能である。また、神経再生後に素材自体が体内で分解・吸収されるため、副作用が少なく予後も良好である。手や指の神経損傷患者に対する臨床試験では80%以上で知覚機能の回復がみられたという。また、断裂した神経の欠損が大きい患者でも再生と知覚回復が認められたとの報告があり、さまざまな部位の神経再生やほかの治療への応用も考えられている。

[編集部]

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