福満庄(読み)ふくまのしよう

日本歴史地名大系 「福満庄」の解説

福満庄
ふくまのしよう

西郷さいごう地区を中心にした一帯に比定される庄園。「正任記」文明一〇年(一四七八)一〇月一一日条に「糟屋郡福満庄」がみえ、大内政弘に従い当庄の旧宅に還補した河津弘業が政弘に祝儀を贈っている。同月一八日政弘は庄内勘解由小路在宗家領を直務として渡すよう陶弘護に命じている(「大内政弘書下」同書)。しかし翌一一年四月一三日、政弘は在宗家領を「糟屋郡西郷福万庄内料所」とし、弘業を代官にしている(「大内政弘下文」河津伝記)。同一一年一〇月一四日、政弘は庄内の大森おおもり神社に祭田四町を寄進し、弘業に社家興隆を命じている(「大内政弘下文」同書)。「続風土記拾遺」は同社を「上下西郷、手光、津丸、久末等五村の惣社也」とする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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