朝日日本歴史人物事典 「陶弘護」の解説
陶弘護
生年:康正1.9.3(1455.10.13)
室町・戦国時代初期の武将。大内氏の家臣で,周防(山口県)守護代。鶴寿丸,五郎,尾張守。父は弘房,母は仁保盛郷の娘。山口に生まれる。幼少より優秀で,和歌にも秀でていた。文明1(1469)年元服し,大内政弘の諱の1字をもらい弘護と名乗る。政弘が応仁の乱で上洛したときは,その留守を守った。同3年には反乱を起こした大内教幸を敗死せしめ,同7年に吉見信頼軍を下した。政弘帰国後の同10年には筑前(福岡県)守護代に任ぜられたが,翌年辞任。14年5月28日,政弘の設けた宴席で信頼と刺し違えて死す。
(佐伯弘次)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報