アメリカの女流小説家ウィラ・キャザーの初期長編小説。1918年刊。作家の私と友人ジム・バーデンがネブラスカ州にいたころ、ともに親しく交わったボヘミア娘アントニーアの波瀾(はらん)と不屈の半生を、おりに触れジムが書き留めた原稿によって再現するという形をとる。過酷な自然との闘いに疲れ、希望を失って自殺した父親の後を継ぎ、ネブラスカの大草原の中で不運・不幸を克服し健気(けなげ)に生き続けながら、ついに幸福をつかむ「太古の種族の始祖と同様、豊かな生命の泉」のような主人公の生き方を通して、作者のオプティミスティックな人間観がよく知れる自伝的作品である。
[原川恭一]
『浜田政二郎訳『私のアントニーア』(『世界文学全集第二期16』所収・1956・河出書房)』
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
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