私戦予備及び陰謀罪(読み)シセンヨビオヨビインボウザイ

デジタル大辞泉 「私戦予備及び陰謀罪」の意味・読み・例文・類語

しせんよびおよびいんぼう‐ざい【私戦予備及び陰謀罪】

外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その準備陰謀をする罪。刑法第93条が禁じ、3か月以上5年以下の禁錮に処せられる。ただし、自首した者は刑が免除される。私戦予備罪陰謀罪

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「私戦予備及び陰謀罪」の意味・わかりやすい解説

私戦予備及び陰謀罪
しせんよびおよびいんぼうざい

「外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者」を罰する罪名。明治期に定められたもので、刑法第93条では3月以上5年以下の禁錮刑と定められている。ただし自首して準備や陰謀の内容を明かすなど、捜査に協力した場合には刑が免除される。

 警視庁公安部は2014年(平成26)10月、複数の日本人が共謀して過激派組織「イスラミック・ステートISイスラム国)」に加わるためトルコ経由でシリアへの渡航を企てたとして、この罪状を適用した。また、同罪適用による初の強制捜査も行われた。

[編集部]

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