予備(読み)ヨビ

デジタル大辞泉 「予備」の意味・読み・例文・類語

よ‐び【予備/預備】

必要なときのために、前もって用意しておくこと。また、そのもの。「―に少し余分に買っておく」「―のタイヤ
犯罪意思をもった者が、その実行着手する直前までにする準備行為。内乱殺人強盗放火など、特に重大な犯罪については処罰される。
[類語]完備常備兼備備える備え付けるしつらえる設ける設備設置装備装置施設

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精選版 日本国語大辞典 「予備」の意味・読み・例文・類語

よ‐び【予備・預備】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) いざという時にそなえて、前もって準備しておくこと。また、そのものやその行為。
    1. [初出の実例]「数次の風波舟歩疾からず、預備の煤石大に費へ」(出典:航米日録(1860)一)
    2. [その他の文献]〔尉繚子‐十二陵〕
  3. よびえき(予備役)」の略。〔五国対照兵語字書(1881)〕
    1. [初出の実例]「折は恰も予備後備に対する召集令の発表されし折なりし」(出典:琵琶伝(1896)〈泉鏡花〉二)
  4. ( 予備 ) 犯罪を実現するために行なう準備行為で、実行の着手に至らないものをいう。内乱罪殺人罪強盗罪など、特に重大な犯罪について処罰される。
    1. [初出の実例]「内乱の予備又は陰謀を為したる者は」(出典:刑法(明治四〇年)(1907)七八条)

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普及版 字通 「予備」の読み・字形・画数・意味

【予備】よび

事前に備える。〔三国志、蜀、統伝〕統復(ま)た(劉備に)きて曰く、陰(ひそ)かに兵をび、晝夜にね、逕(ただ)ちにはば、(劉)に武ならず、素(もと)より豫備無し。大軍卒(には)かに至らば、一擧して(すなは)ち定まらんと。

字通「予」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「予備」の意味・わかりやすい解説

予備(法律)【よび】

犯罪を実現するためになす準備行為で実行の着手に至らないもの。予備は原則として罰せられないが,特に重要な犯罪(内乱罪放火罪等)につき罰せられる。予備罪の手段方法に制限はないが,通貨偽造罪の予備は,例外的に器械または原料を準備した場合に限られる。
→関連項目陰謀殺人罪騒乱罪未遂

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