IS(読み)アイエス

デジタル大辞泉 「IS」の意味・読み・例文・類語

アイ‐エス【IS】[Islamic State]

Islamic State》⇒イスラム国

アイ‐エス【I/S】[income statement]

income statement損益計算書。P/L。

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百科事典マイペディア 「IS」の意味・わかりやすい解説

IS【アイエス】

イスラム過激派組織。メディア上で〈IS〉(Islamic State),〈イスラム国〉あるいは〈ISIL〉(イラクレバントのイスラム国)という呼称が混在していたが,ISの呼称が定着しつつある。サダム・フセイン政権崩壊後の2004年イラクの米軍収容所(キャンプブッカ)に収容されていたバグダディが,同じ収容所にいたジハード主義者たちと結成した小組織が原形とされる。このジハード主義組織に宗派間対立で混乱の続くイラクでフセイン政権残党の政治家や旧イラク軍幹部が合流,ISの指導体制の中核を担うことになった。ウサマ・ビン・ラディンのアル・カーイダとも連携し,次第に勢力を増していった。2010年に始まる〈アラブの春〉で内戦状況に陥ったリビアシリアの混乱に乗じて中東全域から兵士として参加する人員を確保し一気に勢力を拡大,実効支配地域を広げた。さらにイラクの石油生産の要衝を押さえ石油の密売と拉致した人質の交換などを資金源とし軍事力を増強した。インターネットを駆使したメディア戦略で西欧諸国からも多くの兵士の募集に成功した。ジャーナリストなど拉致した人質を殺害するビデオ映像をインターネット上で公開し,世界に恐怖を与え,影響力の拡大を狙う手法もメディア戦略の一環といえよう。イラク,シリアの国境付近を中心とし両国の広い範囲を武力制圧し,バグダディは2014年6月〈イラク・レバントのイスラム国〉という〈カリフ制国家〉の建国とカリフへの即位を宣言。ISはサイクス=ピコ協定に象徴される西欧列強による中東諸国の国境線策定を一切認めず,武力とイスラム法によるイスラム主義国家の樹立を目指すとし,さらに中東地域を越えてイスラム圏全体にカリフ制による統治機構を敷くとしている。ISは擬似的とはいえ〈国家統治機構〉を構築しており,実効支配地域に〈行政組織〉を設置しているといわれる。電気の供給,水の供給,銀行(イスラム銀行),学校,裁判所,礼拝所,パン屋にいたるまでISが制圧し,厳格なイスラム法による統治を敷いている,とされるが,実体は暴力による恐怖政治という証言が数多く出されている。2014年9月国連安保理が全会一致でIS壊滅に向けて対策強化を求める議長声明を採択。アメリカはそれまでイラクのISに対して限定的に空爆を実行していたが,アメリカをはじめとする有志連合はシリアのISの拠点にも空爆を開始した。しかし,アメリカは地上軍の派遣には消極的で,ISとの地上戦はISによって自らの居住地を追われたクルド民兵部隊が主力となっている。ISの人質殺害は続いており,2015年1月には日本人ジャーナリスト後藤健二と軍事会社経営の湯川遙菜を殺害する映像が公開された。さらに,ISに忠誠を誓うボコ・ハラムなど,中東からアフリカアジアのイスラム過激派と連携する可能性があり国際社会は警戒を強めている。
→関連項目アラブ首長国連邦エルドアントルコバグダディバース党ヨルダンリビア

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カメラマン写真用語辞典 「IS」の解説

iS

 オリンパスのデジタル一眼レフカメラ用ボディ内手ぶれ補正機構、IMAGE STABILIZATION の略。新開発の手ぶれ検知センサーと素早く正確に作動する超音波モーターを組み合わせた、いわゆる撮像素子シフト式手ぶれ補正のメカニズムだ。撮像素子サイズがAPS-Cサイズ相当よりも小さなフォーサーズシステムは、そのためブレ幅も相対的に小さいという特長がある。これによってシャッタースピードで最大4段分の高い補正効果を可能としている。  ボディ内のメカということで、すべてのフォーサーズレンズで補正が可能だがしかし、その補正効果はレンズの種類や撮影条件により異なる。  手ぶれ補正には、上下左右・全方位のブレを補正する「I.S.1モード」と、上下方向のぶれのみを補正する「I.S.2モード」の2種類を搭載。「I.S.2モード」は、走る犬や列車など水平に移動する被写体を“流し撮り”(追い写し)する時に活用する。  なお、キヤノンのレンズシフト式手ブレ補正機構にも“アイエス”があるが、キヤノンは IS と大文字表記であるのに対し、オリンパスは「i」を小文字として差別化している。

IS

 キヤノンのレンズシフト式 手ブレ補正機構 、Image Stabilizerの略称。一部のEFレンズに内蔵されている。市販開始当時の手ブレ補正の効果はシャッター速度、約2段分に相当するとされていたが、その後の進歩により。最大約4段分の補正効果を発揮するまでになっている。通常の手ブレ補正モードに加え、流し撮りに適した 「手ブレ補正モード2」 も備える。  右の写真はそのユニットで、超望遠レンズをはじめ、一部の高倍率ズームレンズ搭載デジタルコンパクトカメラにも採用が進んでいる。  なお、平成21 (2009) 年7月に、これまでの角度ブレだけでなく、シフトブレも補正するよう、センサーをダブル搭載した ハイブリッドIS が発表されている。 → ハイブリッドIS 参照

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