日本映画。1962年(昭和37)松竹作品。吉田喜重(よしだよししげ)脚本・監督。藤原審爾(ふじわらしんじ)原作、岡田茉莉子(おかだまりこ)(1933― )出演100本記念作品。戦争末期、結核を患う学生・河本周作(長門裕之(ながとひろゆき)、1934―2011)は、岡山県の山奥にある秋津温泉で、温泉宿の娘・新子(岡田)と出会う。敗戦の日、新子は号泣し、それを見た周作は生きる希望をみいだす。戦後、周作はすさんだ生活の挙句、ふたたび秋津温泉にやって来て、新子に逢(あ)う。その後も数年おきに、逃げるように秋津を訪れる周作を、新子は変わらず迎え入れるが、俗塵(ぞくじん)に塗れた周作に絶望して自殺する。戦後17年間にわたる男女の行く末を戦後意識の変遷に重ね合わせた視点の確かさが見事である。成島東一郎(なるしまとういちろう)(1925―1993)のカラー・ロケ撮影、全編に鳴り響く林光(はやしひかる)(1931―2012)の音楽、それに製作・衣装・主演と気合の入った岡田の美しさが際だつ。毎日映画コンクール主演女優賞をはじめ、国内の主要映画女優賞を独占した。
[坂尻昌平]
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