稲麻竹葦(読み)トウマチクイ

デジタル大辞泉 「稲麻竹葦」の意味・読み・例文・類語

とうま‐ちくい〔タウマチクヰ〕【稲麻竹×葦】

《稲・麻・竹・葦の群生するようすから》多くの人が入り乱れて集まっているようすや、幾重にも取り囲んでいるようすをたとえていう語。
「余りに人参り集ひて、たかんなを込み、―のごとし」〈平家・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「稲麻竹葦」の意味・読み・例文・類語

とうま‐ちくいタウマチクヰ【稲麻竹葦】

  1. 〘 名詞 〙 稲・麻・竹・葦の群生していること。物が入り乱れて密集しているさまのたとえに用いられる。稲麻
    1. [初出の実例]「多く人堂に参り集りて、稲麻竹葦の様にぞ侍りける」(出典:康頼宝物集(1179頃)上)
    2. [その他の文献]〔法華経‐方便品〕

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四字熟語を知る辞典 「稲麻竹葦」の解説

稲麻竹葦

稲・麻・竹・葦が群生していること。また、そのように人や物が多く群がって入り乱れている様子、また、幾重にも取り囲んでいる様子のたとえ。

[使用例] 対岸の桟敷と、場内に稲麻竹葦と集まった群集をながめていたりして[中里介山大菩薩峠|1913~41]

[解説] 稲・麻・竹・葦が、みな群生する植物であるところから出た語。

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