空覚(読み)そらおぼえ

精選版 日本国語大辞典 「空覚」の意味・読み・例文・類語

そら‐おぼえ【空覚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 根拠なしに想像をめぐらすこと。それとなく感づくこと。
    1. [初出の実例]「『深くはしり給へざりつれども、はた、奏したらん、こよなくあらずや侍らん』『かしこうそらおほえする朝臣なりや』」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)
  3. 文句などをすっかり記憶すること。そらでおぼえること。暗記。
    1. [初出の実例]「軍書の空(ソラ)覚えなる中老」(出典浮世草子諸道聴耳世間猿(1766)五)
  4. しっかり覚えないこと。また、確かでない記憶。うろおぼえ。
    1. [初出の実例]「『始めは何うだい』『未だ空(ソラ)覚えだ』」(出典:落語・汲立て(1897)〈四代目橘家円蔵〉)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「空覚」の解説

空覚 くうかく

?-? 南北朝時代蒔絵(まきえ)師。
「住吉蒔絵唐櫃(からびつ)」(重文,東京国立博物館蔵)の制作者。正平(しょうへい)12年(1357)の銘があり,「蒔絵大工沙弥(しゃみ)空覚,同平宗清」のほか,金工,貝師,番匠大工の名が列記されている。

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