軍書(読み)グンショ

デジタル大辞泉 「軍書」の意味・読み・例文・類語

ぐん‐しょ【軍書】

軍事上の事柄を記した文書。また、軍学に関する書物
合戦を記録した書物。軍記
[類語]軍記兵書戦記

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精選版 日本国語大辞典 「軍書」の意味・読み・例文・類語

ぐん‐しょ【軍書】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 軍事上の事柄が記載された文書。〔漢書‐息天躬伝〕
  3. 軍学についての書物。軍学書。
    1. [初出の実例]「自御陳軍書一巻第八、点之可進上之由有命。乃点之」(出典蔭凉軒日録‐延徳三年(1491)一一月七日)
  4. 合戦のことについて記した書物。軍記。戦記。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「軍書」の意味・わかりやすい解説

軍書 (ぐんしょ)

《平家物語》などの中世軍記物語や江戸時代に行われた《通俗漢楚軍談》《絵本太閤記》などの通俗的な合戦譚をいう。江戸時代に刊行された軍書の最盛期は,京都に馬場信武・信意,江戸に神田白竜子の出現した宝永~享保期(1704-36)であるが,江戸時代を通じて最も読まれたのは《太平記》である。御触れによる制限もあって,写本を貸本屋を通じて借りるのが通常の享受形態であった。娯楽読物であるとともに,歴史の知識を得,兵法を学ぶ教科書でもあり,読書力を養う基礎となった。〈太平記読み〉が講釈師の別称であり,軍書解題ともいうべき《和漢軍書要覧》(1770)の著者が大坂の講釈師吉田一保であるように,講談と密接な関係を有している。幸田露伴が〈徳川時代の小説に於ける脊髄骨たるの観ありしが,徳川氏の衰ふると共に漸く衰へて,明治に至りて全く滅びたるが如し〉(《軍記物》)と記しているが,《通俗二十一史》(1911-12),《通俗日本全史》(1912-13)の刊行時にはまだ読物として楽しむ人々がいたわけである。
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普及版 字通 「軍書」の読み・字形・画数・意味

【軍書】ぐんしよ

軍事に関する書。また、軍中の文書。〔漢書、息夫躬伝〕邊雷動し、四野風り~軍書馳して輻湊し、檄重迹して押至せば、小夫臣(だしん)の徒、(くわいまう)して爲すを知らざらん。

字通「軍」の項目を見る

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