突き回す(読み)ツツキマワス

デジタル大辞泉 「突き回す」の意味・読み・例文・類語

つつき‐まわ・す〔‐まはす〕【突き回す】

[動サ五(四)]《「つっつきまわす」とも》
しつこくつつく。あちこちを手当たり次第につつく。「小鳥がえさを―・す」
欠点などをあれこれとがめ立てする。「他人古傷を―・す」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「突き回す」の意味・読み・例文・類語

つき‐まわ・す‥まはす【突回・築回】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. [ 一 ] ( 突回 )
    1. 突いて回す。さかんに突きたてる。「穴の中を突きまわす」
    2. 追い使う。
      1. [初出の実例]「倉替をした所が知らねへ所でつき廻され」(出典:洒落本・部屋三味線(1789‐1801頃))
    3. 相手の体を突いて、ぐるりと回すようにする。多く、歌舞伎演技で用いる。
      1. [初出の実例]「長門之介にかかるを突廻し、懐に入てゐる寄進の書付を取」(出典:歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)一)
  3. [ 二 ] ( 築回 ) 築いてめぐらす。垣や築地を築いてまわりを囲む。
    1. [初出の実例]「庄(さう)の物を尽くして、築土(ついぢ)よりはじめてあたらしくつきまはして」(出典落窪物語(10C後)二)

つつき‐まわ・す‥まはす【突回】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙つっつきまわす(突突回)
    1. [初出の実例]「多勢が朝に晩に、此一人を突つき廻はして」(出典:野分(1907)〈夏目漱石〉五)

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