たち‐ぎみ【立君】
- 〘 名詞 〙 路傍に立って客を引く娼婦。立傾城。街娼。辻君。
立君〈七十一番職人歌合〉
- [初出の実例]「当日終夜清水坂に立君袖を烈ねて、座頭琵琶を調参しに」(出典:源威集(14C後))
立君の語誌
( 1 )「立傾城」とも呼ばれ〔看聞御記‐応永二九年‐正月一一日〕、中世、京都の五条室町あたりから五条橋を経て清水寺に至る道筋を生業の場としていた。
( 2 )近世に入ると、多く「辻君(つじぎみ)」と呼ばれ、上方では「惣嫁(そうか)」、江戸では「夜鷹」とも称された。
りっ‐くん【立君】
- 〘 名詞 〙 君主をたてること。
- [初出の実例]「立君〈モナルキ〉礼楽征伐一君より出つ」(出典:西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初)
- [その他の文献]〔周礼‐春官・大卜〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の立君の言及
【街娼】より
… 街娼という呼称は大正末期ごろから用いられはじめ,一般化したのは第2次大戦後のことであるが,その同類は古くから存在した。平安時代に[江口],[神崎]などで川に舟を浮かべた売春婦を街娼の一種とみることができるし,室町時代の《七十一番歌合》には路上で客を誘う立君(たちぎみ)が現れている。立君はのちに辻君と呼ぶようになった。…
※「立君」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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