立本寺(読み)りゆうほんじ

日本歴史地名大系 「立本寺」の解説

立本寺
りゆうほんじ

[現在地名]上京区一番町

一番いちばん町の中央に約五千坪の寺地を占め、表大門は七本松しちほんまつ通に東面する。具足山と号し、日蓮宗の大本山。本尊は十界曼荼羅。「日像門家分散由来記」によれば、元亨元年(一三二一)日像が京都での日蓮宗最初の道場として、四条櫛笥くしげ(現京都市中京区)妙顕みようけん寺を創建したのに始まる。妙顕寺は櫛笥竜華院と号し、勅願寺と幕府御願寺の寺格と町衆の信仰を得て、確固たる地位を築いた。嘉慶元年(一三八七)山門(比叡山延暦寺)衆徒に破却され、のち明徳四年(一三九三)将軍足利義満から押小路おしこうじ以南姉小路あねこうじ以北堀川ほりかわ以西猪熊いのくま以東の寺地(現中京区)寄進を受け妙本みようほん寺と改名し再興した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の立本寺の言及

【吉野】より

…ことに近衛信尋との交流は巷間に伝えられるところで,その身請けをめぐって紹益と信尋が張り合ったという逸話もある。なお,吉野をめとった紹益は親の勘気をうけ下京に閑居したが,のち本阿弥光悦の仲介で本家に戻り,吉野は紹益の正妻として没し,佐野家の菩提寺立本(りゆうほん)寺(今出川寺町)に葬られた。また鷹峰常照寺の山門は吉野の寄進したものとされ(吉野門と通称する),同寺にも供養塔があるほか,境内に吉野をしのんで吉野桜が植えられている。…

※「立本寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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