はし‐ばし【端端】
①
物事のあちこちの端。あちらこちらの
部分。また、ちょっとした部分。はし。
※
源氏(1001‐14頃)
椎本「又思さるらむはしはしをもあきらめ聞こえまほしくなむ」
※為忠集(鎌倉中か)「よこ雲のわかるる空に子規声をつれゆく山のはしはし」
③ とるに足りない存在でありながらも、同じ類に含まれるもの。はしくれ。
※金葉二度本(1124‐25)恋下「数ならぬ身をうぢ河のはしばしといはれながらも恋ひわたるかな〈
源雅光〉」
つま‐づま【端端】
〘名〙 ある物事の一部分一部分。物事のはしばし。
※
蜻蛉(974頃)下「
夕されのねやのつまづまながむればて
づからのみぞ蜘蛛もかきける」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「端端」の意味・読み・例文・類語
はし‐ばし【端端】
1 あちこちの部分。また、ちょっとした部分。「言葉の端端に悪意を感じる」
2 あちらこちらの場所。末端の方の場所。
「いまだ京大坂にも―は知らずして」〈浮・胸算用・五〉
はつ‐はつ【▽端▽端】
[副]ちらっと。かすか。
「―に人を相見ていかにあらむいづれの日にかまた外に見む」〈万・七〇一〉
つま‐づま【▽端▽端】
物事のはしばし。すみずみ。
「―合はせて語る虚言は恐しき事なり」〈徒然・七三〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「端端」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報