竹田庄(読み)たけだのしよう

日本歴史地名大系 「竹田庄」の解説

竹田庄
たけだのしよう

円山まるやま川左岸の竹田付近にあった庄園。伊由いゆ位田ともいう。弘安八年(一二八五)の但馬国太田文には、「伊由位田 十八町二反大廿歩」とみえ、「関東御領」「預所地頭豊前太郎左衛門尉尚氏後家」「又号竹田庄」の注記があり、庄田の内訳は、流失三町二反半、仏神田一町三反三〇歩、人給一町三反一〇歩、定田一二町三反である。当庄は後に竹田城が築かれる軍事上の要地で関東御領とされており、その預所を兼ねる地頭は有力御家人であったと思われるが、豊前太郎左衛門尉の名は「吾妻鏡」嘉禎元年(一二三五)六月二九日条に明王院供養の際馬一疋を献じた者としてみえる。室町時代中期には当庄は内大臣三条実雅の所領であったが、寛正二年(一四六一)一〇月四日に没収され、中納言高倉永豊に与えられた(「大乗院寺社雑事記」同年一〇月五日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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