笠本村(読み)かさもとむら

日本歴史地名大系 「笠本村」の解説

笠本村
かさもとむら

文永二年(一二六五)三月日の地頭公文連署下文写(奈古神社文書、以下すべて同文書)に笠本里とみえ宮崎庄の地頭・公文は奈古なご社の先の大宮司後家比丘尼に対して笠本里内の牟多田三段を安堵している。笠本里の表現から当地域に条里制が施行された可能性が想定される。建治二年(一二七六)閏三月一日の某書下写は宮崎庄笠本村の奈古社大宮司職を海清景に安堵しているものだが、その宛先は佐藤左衛門尉で、文永六年七月二八日の右衛門尉為親奉書(写)が宮崎庄両地頭代宛となっている点からみて南方みなみかた地頭代官とみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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