笠野薬師堂跡(読み)かさのやくしどうあと

日本歴史地名大系 「笠野薬師堂跡」の解説

笠野薬師堂跡
かさのやくしどうあと

[現在地名]高山町富山

富山とみやまの北方笠野にあった薬師・脇立十二神を安置する堂。本尊の薬師は和銅元年(七〇八)二月八日僧行基が柳樹で作った霊像の一で、日向国三薬師(他の二つは高岡法華岳寺の薬師と帖佐の米山薬師)の一とされる。神護景雲年中(七六七―七七〇)和気清麻呂が参詣して東方約三町離れたところに一寺を建て南柳山安楽寺と名付けて別当寺とした。その後文治(一一八五―九〇)の頃山号を笠野山と改め、応長―正和(一三一一―一七)の間に長門守平朝臣定光により安楽寺は堂の北北東約三町の所に移されて覚勝寺と改められ、延文元年(一三五六)長照寺と改めたという(慶長一五年「笠野長照寺由緒」肝付文書、「三国名勝図会」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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