管領代(読み)かんれいだい

精選版 日本国語大辞典 「管領代」の意味・読み・例文・類語

かんれい‐だいクヮンレイ‥【管領代】

  1. 〘 名詞 〙 室町時代幕府管領故障があったりした場合に、代わってその事務を取り扱った職。かんりょうだい。
    1. [初出の実例]「垸飯出仕有。〈管領代出仕〉畠山弾正少弼持国。〈管領一男也。法名徳本〉」(出典:花営三代記‐応永三二年(1425)正月一日)

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改訂新版 世界大百科事典 「管領代」の意味・わかりやすい解説

管領代 (かんれいだい)

室町幕府の職名。1508年(永正5)足利義稙将軍に再任されたとき,管領細川高国とは別に,山城守護の大内義興が管領代に任ぜられたとの記録があるが信憑性は低い。戦国期には実質上管領家は細川氏のみであったため,管領は将軍の就位儀式時以外は補任されず,そのとき管領に故障があった場合,管領代が指定されて管領を代行した。史料的には1546年(天文15)足利義輝が近江坂本で将軍に就位したとき,近江守護六角定頼がこの職に補任されたのが唯一の例。なお応仁の乱後,細川氏が事実上幕府を壟断するようになって,同氏の内衆が幕府奉行人と並んで重要政務に奉書を発給するようになるが,これら細川氏奉行人は幕府から〈右京兆代〉(京兆は細川氏の極官である右京大夫の官途を指す)と呼ばれたため,細川氏奉行人を管領代,その発給文書を〈管領代奉書〉と呼ぶ研究者もある。
管領
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