日本歴史地名大系 「箱館六箇場所」の解説
箱館六箇場所
はこだてろつかばしよ
- 北海道:渡島支庁
- 箱館六箇場所
箱館付六箇場所、単に六箇場所ともいう。東蝦夷地のうち、和人地に隣接する口蝦夷地の
シャクシャインの戦に関連して「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」に「のたあい」として「新井権之助商場」、「狄蜂起集書」に「のたおい」は「新田権之助商場」とみえる。支配所持名前帳によると「於佐津辺鳥屋一ケ所」が新井田新兵衛知行所であった。元文四年(一七三九)頃の「蝦夷商賈聞書」に「是よりカヤベト申所迄昆布出所」とあり、以下、「トヱ」は佐藤加茂左衛門預、出物は赤昆布・ウンカ昆布(大名物)・黒昆布・シノリ昆布・フノリ。秋の猟は鮫・鰤。「シリキシナイ」は木村与右衛門預、出物類は右に同じ。「イキシナイ并ニコブイ」は家老蠣崎内蔵丞預、出物類は右に同じ。「トトホツケよりヲ
「大名物」とされる「ウンカ昆布」は、一四世紀中頃の僧玄恵の著といわれる「能狂言五十九番集」の「昆布売」、同人の著とされる「庭訓往来」に「宇賀ノ昆布」とみえ、小安場所
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報