篦津村(読み)のつむら

日本歴史地名大系 「篦津村」の解説

篦津村
のつむら

[現在地名]赤碕町篦津

湯坂ゆざか村の北に位置し、勝田かつた川を挟んで東は下市しもいち村。西部をくろ川が流れ、集落内を伯耆街道が通る。「和名抄」に載る八橋やばせ郡篦津郷の遺称地と考えられ、かつては野津とも記した(正保国絵図など)。正和元年(一三一二)九月、富樫定昭が熊野悪党の蜂起を鎮圧した功績により「伯耆国野津郷気徳村」の地頭職幕府から与えられた(同月一〇日「関東下知状案」大阪四天王寺所蔵如意宝珠御修法日記裏文書)

藩政期の拝領高は四八三石余、本免は五ツ七分。藪役銀一五匁・川役米一〇石を課されており(藩史)、寺西氏・伊田氏・真田氏・山田氏・中野氏の給地があった(給人所付帳)幕末の六郡郷村生高竈付によれば生高五九六石余、竈数七五。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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