家庭医学館 の解説
とうにょうびょうのひとのかいがいりょこうのちゅうい【糖尿病の人の海外旅行の注意】
目的地、旅行手段、滞在日数などを決めたら、事前に主治医に相談し指導を受け、日本糖尿病協会発行の「海外旅行者カード」(英文)に必要事項を記入してもらい、インスリンや注射器、アルコール綿、経口血糖降下薬(けいこうけっとうこうかやく)、血糖自己測定器、尿糖やケトン体測定用試験紙などとともに、旅行中は常に携帯してください。
日本語の通じない外国で急病になったとき、どこに連絡するのか、現地の日本大使館・領事館などの所在地・電話番号を調べ、また、日本でのかかりつけの病院の電話・ファックス番号も控えておきましょう。主治医に国際電話で相談するのがいちばん手っ取り早く、役に立つ場合がしばしばみられます。
航空会社に電話すれば、機内食の献立を知ることも、また、糖尿病食の予約をすることもできます。
時差の関係で、東に向かって旅行する場合は1日が短く、インスリン治療中の人では、その分インスリン量を減量、西に向かう場合は、逆に1日が長くなるため、増量するのが原則ですが、搭乗時間や機内食の回数によって異なり、具体的には、各人ごとに主治医に相談するのがよいでしょう。経口剤でコントロールできている場合は、現地時間に合わせることで、ほとんど問題がありません。