糝薯(読み)シンジョ

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精選版 日本国語大辞典 「糝薯」の意味・読み・例文・類語

しん‐じょ【糝薯】

  1. 〘 名詞 〙 料理一種すり身にした魚や鳥肉に、卵白だし汁で味をつけてすりまぜ、固めて蒸したもの。わさび醤油でそのまま食べたり、吸いものの実にする。古くは米の粉とヤマノイモを原料としたことからこの名がある。〔書言字考節用集(1717)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「糝薯」の意味・わかりやすい解説

糝(真)薯 (しんじょ)

魚肉のすり身におろしたヤマノイモなどを加えてゆで,蒸し,揚げなどしたもの。生地かまぼことほぼ同じであるが,《料理通初編(1822)によると,糝薯はヤマノイモと卵白をすり身にまぜ,かまぼこは卵白だけを加えることになっている。おもに白身の魚が用いられるが,ニワトリエビなどのすり身を加えることも行われる。ワサビじょうゆやダイコンおろしで食べ,椀種にもする。生地をだし汁でのばして蒸したものを糝薯蒸しという。
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