糸毛の車(読み)イトゲノクルマ

デジタル大辞泉 「糸毛の車」の意味・読み・例文・類語

いとげ‐の‐くるま【糸毛の車】

牛車ぎっしゃ屋形の表を色糸で飾ったもの。主に女性用。地位により青糸毛・紫糸毛・赤糸毛などがある。毛車けぐるま

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精選版 日本国語大辞典 「糸毛の車」の意味・読み・例文・類語

いとげ【糸毛】 の 車(くるま)

  1. 牛車(ぎっしゃ)の車箱を色染めのより糸でおおって飾ったもの。物見はなく、前後眉の下に庇(ひさし)がある。おもに内親王、更衣以上が乗用した。その形や糸の色により、青糸毛の車は皇后中宮、東宮、准后摂政関白、紫糸毛の車は更衣、典侍、尚侍など乗用の別があった。糸毛。糸車。
    1. [初出の実例]「あたらしきいとげのくるまつくりてあめるを」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開中)

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