紫苑色(読み)シオンイロ

精選版 日本国語大辞典 「紫苑色」の意味・読み・例文・類語

しおん‐いろシヲン‥【紫苑色・紫菀色】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 紫苑の花のような、薄い青紫色。
  3. (かさね)色目一つ。家流により諸説がある。表は薄紫、裏は青。または、表は紫、裏は蘇芳(すおう)。または、表は蘇芳、裏は萌黄(もえぎ)。秋のはじめに用いる。しおん。
    1. [初出の実例]「御つかひにしほんいろの綾の細長、袴一具かづけたまふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

色名がわかる辞典 「紫苑色」の解説

しおんいろ【紫苑色】

色名の一つ。キク科シオンの花のように淡い色のこと。夏から秋にかけて西日本山地草原に素朴な花を咲かせる。紫を賛美した平安時代に紫系の花の名が数多く色の名に選ばれ、紫苑色もそのころに誕生したとされる伝統色名。かさね色目いろめの名でもあり、表は薄い紫、裏はなど。

出典 講談社色名がわかる辞典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む