紫野遺跡(読み)むらさきのいせき

日本歴史地名大系 「紫野遺跡」の解説

紫野遺跡
むらさきのいせき

[現在地名]下関市大字横野 観音岬

本州最西端の安岡やすおか半島にある。細石器様相の石器を伴う縄文早期の遺物包含地。昭和二六年(一九五一)黒曜石石鏃一六〇個、小石刃や削器などを含む剥片や石器材料の破片が約一万個採集されている。昭和三〇年共同で発掘調査が行われた(「紫野遺跡」山口県文化財概要・第四集・一九六一年)

安岡半島の西端には前方後円の観音岬かんのんざき古墳があり、中央部の台地面(A地点)には多くの石鏃や剥片と破片があるのに対して、縄文土器の微細な破片は三片出土をみているにすぎない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android