絶する(読み)ゼッスル

デジタル大辞泉 「絶する」の意味・読み・例文・類語

ぜっ・する【絶する】

[動サ変][文]ぜっ・す[サ変]
(「…に絶する」「…を絶する」の形で)他とかけ離れる。こえる。「古今に―・する名作」「想像を―・する」
断つ。絶える。「音信を―・する」
[類語]限る極める勝る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絶する」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐・する【絶】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ぜっ・す 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. ( 「…に絶する」または「…を絶する」の形で用いる ) そのもの、または、状態とはまったくかけ離れる。越える。
      1. [初出の実例]「或強識稽古、或射策絶倫」(出典経国集(827)序〈滋野貞主〉)
      2. 「妙者、言語を絶(ゼッシ)て、心行所滅也」(出典:拾玉得花(1428))
    2. 続いていた状態やものがそこで終わる。絶える。〔文明本節用集(室町中)〕
      1. [初出の実例]「もし強ゐて戸を開きて光明其膚に一注せば、渠(かれ)は立処に絶(ゼッ)して万事休(や)まむ」(出典:化銀杏(1896)〈泉鏡花〉一五)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ぜっ・す 〘 他動詞 サ行変 〙 物事の関係を断ち切る。断つ。
    1. [初出の実例]「父母歿後、口絶五味、哀慕之情無蹔忘時」(出典:続日本後紀‐天長一〇年(833)一〇月辛卯)
    2. 「遂に音信を絶す」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一六)

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