綏遠青銅器(読み)すいえんせいどうき(その他表記)Sui-yuan qing-tong-qi

精選版 日本国語大辞典 「綏遠青銅器」の意味・読み・例文・類語

すいえん‐せいどうきスイヱン‥【綏遠青銅器】

  1. 〘 名詞 〙 中国北辺の綏遠盆地を中心に出土する古代銅器。オルドス青銅器ともいう。殷後期・西周から漢代にわたり、容器ほか武具馬具・装飾具などがつくられた。盛行したのは春秋戦国時代前七七〇‐前二二一)で、写実的な動物模様のモチーフ特徴

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「綏遠青銅器」の意味・わかりやすい解説

綏遠青銅器
すいえんせいどうき
Sui-yuan qing-tong-qi

オルドス青銅器ともいう。中国,内モンゴル自治区オルドス地方,すなわち内モンゴル長城地帯から発見される青銅器をいう。大きく2つの時期に分けられ,前 1000年代の前半闘斧短剣刀子などで,まだ動物文様がそれほど発達しておらず,量的にも多くない。前 1000年代後半になると,多種多様の青銅器類が現れ,スキタイ風の動物文様が目立つようになり,また馬具類も多くなる。

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世界大百科事典(旧版)内の綏遠青銅器の言及

【オルドス青銅器】より

…中国,内モンゴル自治区オルドス地方を中心として発見される青銅器。綏遠(すいえん)(現,フフホト市)の名をとって綏遠青銅器と呼ばれることもある。しかしその分布地域はオルドス地方だけには限られず,中国東北地方北部,モンゴリア,長城地帯など広い地域から発見される。…

※「綏遠青銅器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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