出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…西アジアもほぼ同工であるが,剣身には背骨のような脊(せき)と呼ばれるものをつくり出した例が多い。ミノス文明の剣も,最初は扁平な短剣であるが,後にはアジア風の脊をもつ剣が出現する。キプロスの青銅短剣は,細長い茎(なかご)がつくり出され,その末端が折り曲げられる特徴のあるもので,一説には槍としての用途も考えられている。…
…カール大帝は勅令をもって幾度か剣の輸出を禁じているが,魅力ある商品であったらしく,カロリングの工房の銘のある剣は広範囲に発見されている。 12~13世紀,騎乗衝突戦法の確立した段階では,騎士は長剣を鞍の前輪に吊り,短剣を身に帯びて出陣することが多かった。長剣は両刃直剣で長さ1m前後,樋を2筋入れて軽量化をはかっているが,重さは約2kgに達する。…
…ハンガリーやユーゴスラビアにおけるブチェドールVučedol文化に属するものである。これらは剣身の元部に短い茎(なかご)がつき,ここに別材の柄(把)(つか)を目釘でとめたり,紐で緊縛するなどして固定する形の短剣である。オリエント起源か,それとも在地で独自に考案されたものなのかはまだわからない。…
…この点は,東アジアの青銅器文化が祭祀用具を中心としていたのと,際だった違いを見せている。オリエントやヨーロッパで,青銅器が最も活発につくられるのは,鉄器時代の初期であるが,このころまでに武器類にも種々の改良が加えられ,剣の主力は短剣から長剣へと変化し,また斧類がめざましい発達をとげている。時代はやや下るが,スキタイ族は三翼鏃を創出した。…
…日本の先縄文,縄文,弥生各時代にもままあり,北海道を中心として北部に多いのは縄文時代の打製の石槍で,黒曜石でつくられ,幅広く扁平である。短い柄をつけた短剣であったか,長い柄の槍であったかは断定できない。同様なもので近畿の弥生時代を中心とする中央部に多いのはサヌカイト製で,細長く,鎬(しのぎ)がある。…
※「短剣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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