綱敷天神社(読み)つなしきてんじんしや

日本歴史地名大系 「綱敷天神社」の解説

綱敷天神社
つなしきてんじんしや

[現在地名]北区神山町

祭神は嵯峨天皇、相殿に菅原道真を祀る。旧郷社。北野きたの天満宮ともよばれた(摂津名所図会)。社伝によれば嵯峨天皇亡きあとの承和一〇年(八四三)、皇子左大臣源融が追悼のため字神山かみやま社殿を建立し、自ら天皇の像をつくって奉斎し、天皇の諱二字をとって「神野大神宮」と称したのに始まる。その後菅原道真が太宰府に向かう途中北野の老紅梅樹の咲きにおうのに心をとめ、乗船の綱を巻いて円座の代りに敷き、「世につれて難波入江濁るなり道明らけき寺そ恋しき」と詠んだと伝え、やがて正暦四年(九九三)社殿が造立され、嵯峨天皇に道真が配祀されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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