綾部庄(読み)あやべのしよう

日本歴史地名大系 「綾部庄」の解説

綾部庄
あやべのしよう

近世の綾部村(現大字原古賀はるこが字綾部)一帯に比定される八幡宇佐宮弥勒寺領荘園。

承久二年(一二二〇)の検校祐清(カ)譲状(石清水田中家文書)に、

<資料は省略されています>

とある。成立年は不詳であるが、承久二年以前であることがわかる。正応五年(一二九二)の「惣田数注文」(河上神社文書)に「綾部庄七十丁」とみえ、年月日不明の弥勒寺喜多院所領注進(石清水田中家文書)には「綾部庄三十丁」とみえる。

鎌倉幕府御家人綾部氏の本拠であり、「歴代鎮西要略」によると、文治三年(一一八七)、綾部通俊が源頼朝から旧領を安堵されている。おそらく綾部氏によって開かれた田地を宇佐宮に寄進したものと思われ、綾部氏は綾部庄の荘官として荘務にあずかっていたであろうとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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