総礼(読み)ソウレイ

デジタル大辞泉 「総礼」の意味・読み・例文・類語

そう‐れい【総礼】

全員敬礼すること。
茶道で、亭主のあいさつに対して、客一同が同時に礼をすること。点前てまえ前後に主として行われる。

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精選版 日本国語大辞典 「総礼」の意味・読み・例文・類語

そう‐れい【総礼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 古代、国家または貴族の仏事、特に法会などで、参列者中のある層の者(公卿僧侶など)全員が、いっせいに仏を礼拝すること。
    1. [初出の実例]「今日公家於豊楽院仁王会日也、〈略〉関白自北壇上進出給、下東廊惣礼座」(出典春記‐永承七年(1052)四月五日)
  3. 関係する多くの人がならんですべて同時に敬礼をすること。
    1. [初出の実例]「法主大谷光塋師導師にて、連枝以下堂班出仕し、総礼、伽陀、登高座、焼香、三礼、表白文奉読にて、次に三誓偈を唱へ、了りて下高座三礼ありて総礼なし」(出典:風俗画報‐二一一号(1900)各地方奉祝の景況)
  4. 長野県下伊那地方で正月に住民が一か所に集まって祝う初寄り合い。

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世界大百科事典(旧版)内の総礼の言及

【年始】より

…またその際の贈答の品をいう場合もある。年始の形式には正式に訪問して饗宴を受けるもの,門礼(かどれい)といい門口や玄関で祝詞を交わすのみで次々と回礼して歩くもの,また総礼,一統礼(いつとうれい),名刺交換会などと称し,回礼を省略化し地域の者が一堂に会して行うものなどさまざまあるが,本来は一族の者が本家に参籠し,歳夜をともに明かして祖霊や歳神を祭り迎える儀式であったといわれている。四国などには,元日の朝早く分家一同が本家の表戸を開けに行く門開きと呼ばれる習俗も残されており,こうした一族の行事が地縁その他に拡張され,村年始といった全戸を回礼する習俗や,また都市にいたっては商家の顧客回りや職場の上司への年始,さらには訪問をいっさい欠いた年賀状の発達などに進展していったものと思われる。…

※「総礼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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