総社・惣社(読み)そうじゃ

精選版 日本国語大辞典 「総社・惣社」の意味・読み・例文・類語

そう‐じゃ【総社・惣社】

[1] (「そうしゃ」とも) 国郡郷内の各所に鎮座の神社を一所に勧請した神社。国府に近く所在し、国司による奉幣や社参の便をはかるためのもの。平安時代に始まった。荘園、社寺境内に設けられることもある。
※百練抄‐久安四年(1148)二月一七日「炎上及数十町。其内法成寺惣社。法興院焼失」
※太平記(14C後)二一「魔風頻に吹て余煙四方に覆ひければ、金堂講堂阿彌陀堂・鐘楼・経蔵・惣社(ソウシャ)の宮〈略〉一時の程に焼失せて」
※江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉一「武蔵の総社(ソウジャ)たる神田明神」
[2] (総社)
[一] (平安末期に備中国の総社宮が置かれたために名づけられた) 岡山県南西部の地名。高梁(たかはし)川が貫流。古代、備中国の国府、国分寺、国分尼寺が置かれた。平安末期からは備中国の総社宮の門前町として発達。製薬、鋳物などの在来工業とともに、繊維・機械工業が発達。全国有数の大きさの作山(つくりやま)古墳(国史跡)や雪舟が修行した宝福寺などがある。昭和二九年(一九五四市制
[二] 群馬県前橋市西部の地名。旧総社町。古く上野国の総社が置かれた。上野国山王塔跡、宝塔山古墳などがある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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