朝日日本歴史人物事典 「緒方宗哲」の解説
緒方宗哲
生年:正保3(1646)
江戸前期の儒学者。名は維文,宗哲は字。号は黙堂,木樵堂。諡号謙光先生。京都出身。幼時奇童と称せられた。はじめ那波木庵,次いで伊藤坦庵に朱子学を学んだのち伊藤仁斎に入門,古義学を学ぶ。隷書と漢詩にすぐれていた。土佐国(高知県)土佐藩儒として仕えること40年余,このため古義学が土佐一国に広まったという。京都で死去。その著作は多くないが,『儒家諸巻』のなかに漢詩が収録されている。<参考文献>伊藤東涯『先游伝』(日本儒林叢書14巻)
(三宅正彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報