羞悪(読み)シュウオ

デジタル大辞泉 「羞悪」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐お〔シウヲ〕【羞悪】

自分他人不善を恥じ、憎む心。
「―の念に堪えずして」〈露伴・風流魔〉

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精選版 日本国語大辞典 「羞悪」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐おシウヲ【羞悪】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「悪(お)」は、にくむの意 ) 自分の欠点を恥じ、他人の悪い点を憎むこと。〔集義和書(1676頃)〕
    1. [初出の実例]「国民自立の性を大にし羞悪の心を長じ」(出典:泰西国法論(1868)〈津田真道訳〉三)
    2. [その他の文献]〔孟子‐告子・上〕

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普及版 字通 「羞悪」の読み・字形・画数・意味

【羞悪】しゆうお(しうを)

不善をはじ、にくむ。〔孟子、公孫丑上〕惻隱の心無きは、人に非ざるなり。羞惡の心無きは、人に非ざるなり。

字通「羞」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の羞悪の言及

【四端】より

…中国,儒教の主張の一つ。孟子によれば,人の身体に四つの手足があるように,心のなかにも惻隠(そくいん)(あわれみいたむ心),羞悪(しゆうお)(悪を恥じ憎む心),辞譲(譲りあう心),是非(よしあしを見わける心)の四つが本来的に備わっていて,これら四つの芽生え(四端)を,それぞれ仁,義,礼,智という完全な徳へとたいせつに育てあげねばならないという(《孟子》公孫丑上篇)。朱熹は仁義礼智を〈性〉(本性)とし,〈四端〉とはそれらが〈情〉として外に現れ出た〈緒〉(端緒,いとぐち)だと解釈する(《孟子集注(しつちゆう)》)。…

※「羞悪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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