羽山積神社(読み)はやまつみじんじや

日本歴史地名大系 「羽山積神社」の解説

羽山積神社
はやまつみじんじや

[現在地名]えびの市大河平 木屋ヶ野

大河平おこびら地区北方、熊本県球磨くま郡境の狗留孫くるそん山の中腹岩上にある。祭神伊弉諾尊。旧郷社。旧称狗留孫山くるそんやま権現社、または熊野三社権現といい、栄西の勧請と伝える。「三国名勝図会」によれば、かつての祭神三座が熊野三所権現にあたるが、「薩隅日神社考」では祭神を麓山祇命とし、相殿の余神は不詳であったという。天保期(一八三〇―四四)の神体は本地仏の阿弥陀・薬師・観音の三像となっていた。別当寺端山はやま寺。同寺の縁起によれば太古、健盤竜王・娑竭羅竜王の二竜王がおり、健盤竜王は過去七仏の一である狗留孫仏に請うて石卒都婆を狗留孫山に建て大般若経を書し、狗留孫仏の石体とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android