羽戸院(読み)はどいん

日本歴史地名大系 「羽戸院」の解説

羽戸院
はどいん

五ヶ庄ごかのしよう南部から宇治乙方おつかたにかけての宇治川右岸に比定される摂関家領で、中世には、冨家ふけ殿(五ヶ庄)とともに近衛家知行を維持した家領の一つ

「中右記」大治五年(一一三〇)一一月八日条に「宇治(波)戸院焼亡」とみえ、この藤原氏の別業「彼戸院」を中核にして営まれたのが、家領羽戸院であったと推定される。建長五年(一二五三)一〇月二一日付の近衛家所領目録(近衛家文書)には、「庄務本所進退所々」六〇所の一つに位置付けられており、岡屋おかのや庄などとともに冷泉宮子内親王)領に伝領系譜を有する家領であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android