羽撃く(読み)ハタタク

デジタル大辞泉 「羽撃く」の意味・読み・例文・類語

は‐たた・く【羽撃く】

[動カ五(四)]鳥が翼を広げて打ち合わす。はばたく。
「鳥は憩うが如く見えしが、俄に―・く勢に」〈鴎外訳・即興詩人

は‐ばた・く【羽撃く/羽×搏く】

[動カ五(四)]
鳥などが両翼を広げて上下に動かす。「鷲が大きく―・く」
実力をつけて、広い社会に出て行く。「国際人となって世界に―・く」
[可能]はばたける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「羽撃く」の意味・読み・例文・類語

は‐ばた・く【羽撃・羽搏】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. 鳥などが両翼をひろげて上下に動かす。はたたく。
    1. [初出の実例]「老鷲のふたたびみたび羽ばたきて」(出典:一葉舟(1898)〈島崎藤村〉おちば)
  3. ( 比喩的に ) 力をつけて、広い社会に出て行く。また、威勢をふるう。思うままにふるまう。「社会にはばたく卒業生たち」
    1. [初出の実例]「山城屋が盛んに羽叩(ハバタ)いて居た頃は」(出典江戸から東京へ(1922)〈矢田挿雲〉八)
  4. 考え、構想などが大きく発展する。
    1. [初出の実例]「茂吉の想像はさらに羽搏(ハバタ)いて」(出典:茂吉の方法(1952)〈臼井吉見〉)

は‐たた・く【羽撃】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 鳥が両翼を広げて、うち合わす。はばたく。
    1. [初出の実例]「朝露にこぬれはたたく鶯の散らまく惜しき梅の花かも」(出典:為忠集(鎌倉中か))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android