両翼(読み)リョウヨク

デジタル大辞泉 「両翼」の意味・読み・例文・類語

りょう‐よく〔リヤウ‐〕【両翼】

鳥や飛行機などの、左右のつばさ。
左右に張り出して位置するもの。軍隊布陣の左右の部分など。「両翼から攻める」
野球で、左翼右翼。「両翼の深い球場」
[類語]つばさ主翼尾翼銀翼回転翼

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「両翼」の意味・読み・例文・類語

りょう‐よくリャウ‥【両翼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鳥の左右のつばさ。
    1. [初出の実例]「去来は尽十方界を両翼三翼として、飛去飛来し」(出典:正法眼蔵(1231‐53)身心学道)
    2. 「岩の上に雌鷲が足を縮め、両翼(リャウヨク)を開き」(出典:暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉四)
    3. [その他の文献]〔漢書‐王莽伝下〕
  3. 飛行機、水中翼船などの左右の翼。
    1. [初出の実例]「そのロケットは、両翼の付け根に二基取りつけてあるが」(出典:剥製(1969)〈三浦哲郎〉二)
  4. 転じて、左右に位置するもの。左右に張り出したもの。また特に軍隊の布陣で、左右の部分。
    1. [初出の実例]「額の広い、頬の豊かな、眉毛の濃い、眼の大きい、鼻の両翼(リャウヨク)の張った割に髭の振はぬ」(出典:搦手から(1915)〈長谷川如是閑〉殿さまお目ざめ)
    2. 「両翼(リャウヨク)には芝生のスタンドを設け」(出典:熱球三十年(1934)〈飛田穂洲〉平凡な大投手)
    3. [その他の文献]〔五代史‐杜重威伝〕
  5. 左右から補佐するもの。左右にあってささえとなるもの。左右で張り合っているもの。
    1. [初出の実例]「韻文と散文とは、純文学の両翼にして」(出典:抒情詩(1897)花ふゝき〈太田玉茗〉序)
  6. 鷹の翼の部分の名。〔武用弁略(安政再板)(1856)〕
  7. 左翼(さよく)と右翼(うよく)の併称。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「両翼」の読み・字形・画数・意味

【両翼】りようよく

左右の翼。

字通「両」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android