羽根尾貝塚遺跡(読み)はねおかいづかいせき

日本歴史地名大系 「羽根尾貝塚遺跡」の解説

羽根尾貝塚遺跡
はねおかいづかいせき

[現在地名]小田原市羽根尾 中道

羽根尾地区を含む二宮にのみや(二宮町)から国府津こうづにかけては、地盤の隆起・沈降の激しい地域として知られており、当遺跡の縄文前期の貝塚遺跡と泥炭層は、地表下二−四メートルから発見された。地表下五・五メートルから、六千三〇〇年前の鬼界アカホヤ火山灰が確認され、その直下からマガキ・ハイガイなどの自然貝層が検出されているので、縄文早期末葉から現在までに二〇メートル前後も地盤が隆起していたことになる。したがって貝塚が形成された前後、遺跡は相模湾に向け突出した丘陵先端にあり、外海には黒潮が流入する海況であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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