聖化(読み)セイカ

精選版 日本国語大辞典 「聖化」の意味・読み・例文・類語

せい‐か‥クヮ【聖化】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 帝王の徳化。しょうか。
    1. [初出の実例]「明詔。聖化。天恩」(出典:貴嶺問答(1185‐90頃)一二月四日)
    2. 「義貞が忠心をも助られ皇統の聖化(セイクヮ)を耀され候へかし」(出典太平記(14C後)一八)
    3. [その他の文献]〔漢書‐劉向伝〕
  3. キリスト教で、「きよめ」のこと。人を汚れと罪から救い、神の生命にあずからせる恵みを与える聖霊のわざをいう。成聖。
  4. 神聖なものとすること。尊厳でおかし難いものと考えること。
    1. [初出の実例]「戦争と平和」(出典:<出典>)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「聖化」の読み・字形・画数・意味

【聖化】せいか

徳化。

字通「聖」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の聖化の言及

【義認】より

…パウロの《ローマ人への手紙》3~6章によれば,救いは神によって義と認められることに始まり,さらに聖(きよ)くされることへと導かれる。これを〈義認〉と〈聖化〉といい,ラテン語ではjustificatioとsanctificatioと呼ばれる。カトリックがこれを成義と成聖と訳しているのは,救いが形をとって実現することに重点をおいて考えているからである。…

【救い】より

…しかし救いの根拠が神の預定にあることも強調されている。ルターは教会の中に固定された制度を破って〈信仰のみ〉による救いの道を示したが,近代のプロテスタント教会では〈義認〉と〈聖化〉の関係が大きな問題であった。ピューリタニズムと敬虔主義においては,〈聖化〉とは神の見えざる預定と選びを見える仕方で実現するもので,これによって〈神の国〉の理念を社会的・倫理的に実現しようとした。…

※「聖化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android