背腸(読み)ミナワタ

デジタル大辞泉 「背腸」の意味・読み・例文・類語

みな‐わた【腸/皆腸】

せわた」に同じ。〈和名抄
[補説]「みな」は「」を「皆」に読み誤ったものか。

せ‐わた【背腸】

エビの殻の下、背にある黒い線状の腸。

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精選版 日本国語大辞典 「背腸」の意味・読み・例文・類語

せ‐わた【背腸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (さけ)などの背骨に沿って付着する血液のかたまり。また、それで製した塩辛。めふん。みなわた。
    1. [初出の実例]「年料 〈略〉越前国〈穉海藻二担十籠。籠別一斗。又二棒別一斗。生鮭三担十二隻三度。山薑一斗五升三度。鮭児。氷頭。背腸〉」(出典:延喜式(927)三九)
  3. 海老(えび)の背に、黒い筋のようについている内臓

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栄養・生化学辞典 「背腸」の解説

背腸

 エビ類の腸.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の背腸の言及

【サケ(鮭)】より

…【千葉 徳爾】
[食用]
 日本では古くから東北および日本海側一帯でサケが漁獲され,重要な食物とされていた。《延喜式》には鮭,生鮭のほか,楚割(すわやり)鮭,鮭子,氷頭(ひず),背腸(せわた),内子(こごもりの)鮭などといった名が見られる。生鮮品の生鮭は若狭,丹後,但馬,因幡から献上されて天子の食膳に上った。…

【塩辛】より

…獣肉でつくることもあり,古く中国ではそれらを総称して醢(かい)といい,また肉醬(にくしよう),魚醬とも呼んだ。《和名抄》は醢を〈ししびしお〉と読み,《延喜式》には〈兎醢〉〈魚醢〉〈鹿醢〉〈宍醢〉(宍は肉の意)などの語が見られるほか,醢の字は略されているが〈背腸(せわた∥みなわた)〉〈海鼠腸〉などの塩辛の名がある。背腸は俗に血腸(ちわた)とも呼ばれるサケの腎臓の塩辛で〈めふん〉のこと,海鼠腸はナマコの内臓の塩辛である〈このわた〉である。…

※「背腸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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