胡応麟(読み)こおうりん(英語表記)Hu Ying-lin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「胡応麟」の意味・わかりやすい解説

胡応麟
こおうりん
Hu Ying-lin

[生]嘉靖30(1551)
[没]万暦30(1602)
中国,明の学者詩人蘭渓 (浙江省) の人。字,元瑞あるいは明瑞。号,石羊生,少室山人。山中に室を作り,四万余巻の書を集めて著述に努めた。詩文古文辞派の影響を受けて見るべきものはないが,随筆『少室山房筆叢』は考証を主としつつ,小説,戯曲の評論にまで及んだもの。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の胡応麟の言及

【偽書】より

…この《尚書》のテキストが唐代以降公認されて広く行われるのであるが,実は付加された篇と注釈とが偽造であることが知られるのは明・清時代になってからである。近代精神の発達とともに弁偽の学も発達し,すでに明の胡応麟に《四部正偽》といった著述があるが,学問の方法として弁偽の姿勢を強くおしだしたのは,民国初年の顧頡剛ら《古史弁》によった擬古派の一派であった。偽文書【小南 一郎】
[東西偽書奇聞]
 著者名や書名をいつわり,偽造・贋造された書物は〈偽書pseudograph〉と呼ばれ,別種の関心が払われる。…

※「胡応麟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android